朝日新聞夕刊に「歌う記者 石川啄木」というシリーズがあって今回は第6回目。啄木の「前借り癖」についてだった。読んでいて失礼ながら笑ってしまった。次々の前借りでとても返せそうも無い。
はたらけど
はたらけどなおわがくらし楽にならざり
じっと手を見る
渋民村を石もて追われるごとく出てから、そんな暮らしは結核で亡くなるまで続いた。
友がみなわれよりえらくみゆる日よ
花を買い来て
妻としたしむ
朝日新聞社に勤めている頃は、母や妻を函館の知人宅に預けているが、仕送りもままならなかった。やっと呼び寄せて暮らせるようになっても、確かな職に就いている友がみな自分より偉くみえた。
一度でも我に頭をさげさせし
人みな死ねと
いのりてしこと
普通ならこんな心の奥は、言葉にも口にもしない。が、啄木は心情を吐露し、歌にした。こんなことさえ歌にできるには、歌人としての自負がなければできない。
新しきあすの来たるを信ずという
自分のことばに
うそはなけれど・・・・
若くして一家を養い、子を持って父にもなったが生活には困窮ばかりしていた。それでも新しい未来を信ずる心も持っていた。が・・・・生活の前に若き詩人は病を得てしまった・・・・。
今なお、信奉者の多い啄木。私も大好きだ。歌を読んでいると、清らかさも醜さもこんな風に表現出来るなんて、時代の力があったとしても啄木の才能に敬意を払いたい。「前借り癖」は、今だからこそ、笑える話でありまして・・・・。
はたらけど
はたらけどなおわがくらし楽にならざり
じっと手を見る
渋民村を石もて追われるごとく出てから、そんな暮らしは結核で亡くなるまで続いた。
友がみなわれよりえらくみゆる日よ
花を買い来て
妻としたしむ
朝日新聞社に勤めている頃は、母や妻を函館の知人宅に預けているが、仕送りもままならなかった。やっと呼び寄せて暮らせるようになっても、確かな職に就いている友がみな自分より偉くみえた。
一度でも我に頭をさげさせし
人みな死ねと
いのりてしこと
普通ならこんな心の奥は、言葉にも口にもしない。が、啄木は心情を吐露し、歌にした。こんなことさえ歌にできるには、歌人としての自負がなければできない。
新しきあすの来たるを信ずという
自分のことばに
うそはなけれど・・・・
若くして一家を養い、子を持って父にもなったが生活には困窮ばかりしていた。それでも新しい未来を信ずる心も持っていた。が・・・・生活の前に若き詩人は病を得てしまった・・・・。
今なお、信奉者の多い啄木。私も大好きだ。歌を読んでいると、清らかさも醜さもこんな風に表現出来るなんて、時代の力があったとしても啄木の才能に敬意を払いたい。「前借り癖」は、今だからこそ、笑える話でありまして・・・・。

